徳島 奈良漬工場の見学に行きました。

当店のプライベートブランド奈良漬『漬菜栄吉』は徳島で製造しています。奈良漬の原料白瓜の収穫最盛期の7月9日、徳島にある瓜畑と奈良漬工場の見学に行って来ました。

高速道路や橋が出来てから、奈良から徳島までは車で3時間の距離、朝7時に出発して10時には到着出来ます。

大鳴門橋から徳島へ
大鳴門橋架橋記念館

奈良漬にする瓜は白瓜という品種で、身は緻密で淡白な味です。名前の通り皮の色は白っぽく模様が入っていないので、奈良漬にするとキレイな飴色に漬かります。露地栽培の瓜は初夏から夏にかけて収穫されます。写真のように瓜は、地這えの植物の為、全て手積みをしなければならないので大変な重労働です。瓜の90%は水分で雨の翌日には、倍近くの大きさに育ってしまうそうです。そうなると奈良漬には適さなくなってしまうので、瓜農家さんは、休みなく収穫をされます。

瓜畑
白瓜

収穫された瓜は、直ぐに洗浄され二つに切り分け種が取られます。その後、塩分濃度24%(飽和塩水)になるまで漬けられます。先程も書きましたが、瓜の90%は水分です。塩分を高くする事で瓜の水分が排出され、酒粕の旨味が吸収され易くなるのです。その状態で工場に運び込まれた瓜は、最低一年半〜二年をかけ4回の漬け替え作業をへて製品化されるのです。

収穫後

奈良漬の製造工程

  1. 下粕漬    脱塩と瓜に粕を馴染ませる(塩度15%〜20)
  2. 中粕漬   脱塩と野菜の臭み抜き(塩度11〜15%)
  3. 上粕漬   脱塩と調味粕の旨みをのせる(塩度6〜9%)
  4. 仕上粕漬  仕上げ粕で味をのせる(三河味醂粕・上白を使用し芳醇な味わいを引き出す。)

一本一本手で漬ける

作業工程はこのように行われますが、奈良漬はご存知の通り、保存食なので水での洗浄は最初の一度だけです。下、中、上の漬け替え時は一本一本手作業で粕をこそげ取り、次の段階の粕へと漬け込みます。漬け替えごとに塩分がぬけ瓜の中に吸収された酒粕と味醂、上白の旨味が絶妙にマッチし、この芳醇な奈良漬が出来上がります。

近頃は調味液で漬けられた奈良漬が沢山売られていますが、職人さん達の手によって、昔ながらの天然素材のみで漬けられた奈良漬とは、香り、旨味、美味しさなど全てが違うものだと自信を持って申し上げられます。

漬菜栄吉 奈良漬ラインナップ

 

今年の土用の丑の日は7月27日(土)です。鰻には奈良漬が合う!梅雨バテ、夏バテを鰻と奈良漬で乗り切ろう!

☆漬菜栄吉の奈良漬は菊一グループ各店(東大寺店では販売しておりません)とオンラインショップにて販売しております。

菊一文珠四郎包永