奈良の見どころ その18 春日大社 御間塀(おあいべい)を ご存知ですか?

今年春日大社では、20年に1度の「式年造替」として、本殿4棟(国宝)の修理をされています。
本殿は板でできた塀でつながっており、その板塀(5枚)を御間塀(おあいべい)と呼んでいます。

「御間塀」の大きさは、縦 約1.5m × 横 約2m で、そこには絵が描かれています。これは、現代の絵馬の元祖ともいわれるもので、3枚は、舎人と神馬を描いた「神馬牽引図」、1枚は、獅子と牡丹を描いた「獅子牡丹図」、もう1枚は、竹と雀となぜか蜘蛛が描かれた「竹に雀図」です。

当店は、江戸時代に春日大社より御間塀の1枚をいただいておりましたが、残念なことに、十数年の火災により焼失してしまいました。ただ、焼失した際、当時の当主が、複製を2枚作成し、1枚を春日大社に奉納し、今は貴賓館に飾っていただいているようです。
そして、もう一枚は、菊一文珠四郎包永 本店にて保管しております。その写真をご覧ください。

御間塀
(当店にある 御間塀 「双口牽馬図」)

「神馬」にふさわしく美しい装具を付け堂々とした白馬とその馬を牽く二人の舎人が、生き生きと描かれています。この舎人達のお顔を見ていただくと、目がぱっちりとしたなかなかの男前です。

今回、春日鹿まんじゅう「かのこ」の発売記念として、菊一文珠四郎包永本店で、この御間塀を展示しています。

かのこ発売前 本店
左から、御間塀、赤童子の掛け軸、一刀彫の鹿、鹿まんだらの掛け軸)

その他にも、室町時代の掛け軸(赤童子、鹿まんだら)、森川杜園作といわれる一刀彫の鹿などを無料展示しております。
ご興味がありましたら、ぜひ若草山鹿の当店までお越しください。

ところで、本物の5枚の御間塀は国宝の本殿そばにあるため、通常は、一般の方は見ることができません。ただ、今回のご造替を記念し行われる、お砂持ち行事(御本殿前に敷き詰めているお砂を入れ替えする)に参加されると、新装された本殿・御間塀を近くで見ることができます。

詳しくは、「春日大社 第六十次 式年造替」ホームページの「特別公開/特別企画 お砂持ち行事」をご覧ください。
実施期間は10月6日~23日で、自由参加と旅行会社特別企画(神職等お案内付き)の2種類があります。なかなかない機会です。ぜひこの機会に美しいご本殿と御間塀をご覧ください。

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