奈良の見どころ その37 興福寺 柱絵

現在、興福寺では、発掘調査をもとに、創建時の伽藍復興が進められていて、来年(2018年)秋には、「中金堂」の落慶が予定されています。

興福寺日の出前
日の出前の興福寺東金堂と五重塔。お昼間は観光客の方々で混雑していますが、朝は静かな時間が流れています。写真には写っていませんが、左側に中金堂の建立が進んでいます。

この「中金堂」の内部には、法相宗祖師を描いた「法相柱(ほっそうちゅう)」という大きな「柱」が存在していたとのことで、今回の再建にあたり、日本画家の畠中光享(はたなかこうきょう)画伯に祖師画の制作を依頼されていました。

その絵が完成し、現在「興福寺の寺宝と畠中光亨展」と題し、6月13日(火)~7月2日(日)の間、興福寺会館で公開されています。

描かれているのは、玄奘三蔵 (げんじょうさんぞう)や、北円堂に安置されている木造で有名な無著菩薩(むじゃくぼさつ)等、合わせて14名の方々で、立像や坐像のお姿です。

とても鮮やかな群青を背景に、祖師の飾らない穏かなお姿が描かれています。
近くで拝見すると、鮮やかな群青の中にキラッと輝くものが見え、花びらが舞い・・・・落ち着いた絵の中に華やかさも感じられました。

中金堂完成後は、高さ約10メートルにもおよぶ「法相柱」に貼り上げられるため、間近で鑑賞することができなくなります。今回はとても貴重な機会になっています。

また、会場内には、畠中光亨画伯のビデオが流れていて、今回の柱絵制作の思いなどを聞くことができます。

展覧会の詳細は、「興福寺の寺宝と畠中光亨展」公式ホームページで!

興福寺境内には、看板が設置されています。看板の地図をご覧になってお進みください。

柱絵の看板と鹿
鹿さんもお待ちしています!?