奈良の見どころ その19  奈良発祥の武道 宝蔵院流槍術と柳生新陰流兵法

今回は、宝蔵院流槍術演武会 と 刀剣女子にお勧めの柳生新陰流の発祥の地「柳生の里」体験ツアーのご紹介です。

先日、興福寺東金堂前で行われた宝蔵院流槍術の奉納演武会に行ってきました。

宝蔵院流槍術演武会
槍を手に、宗家・免許皆伝の方々の登場です。 とても凛々しい立ち姿です。

宝蔵院流槍術(ほうぞういんりゅう そうじゅつ)は、約450年前、興福寺の僧宝蔵院覚禅房胤栄が槍の修練に勤め、十文字鎌槍を工夫し創始したと伝えられている奈良発祥の武術です。

明治維新後の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)のとき、胤栄の坐像と歴代院主の位牌(いはい)の行方が分からなくなるという混乱があったようですが、今年の春、150年ぶりにそれらが発見され、新聞各紙に掲載されるなど大きく報道されました。

2016年秋 宝蔵院流槍術演武会
奉納演武の様子
仏様、僧侶、来賓、多くの観客の方の前での披露です

鎌槍を活用した槍術の特徴は、「突けば槍  薙げば薙刀  引けば鎌  とにもかくにも外れあらまし」とうたわれるように突くだけでなく、巻き落とす、切り落とす、打ち落とす、摺り込む、叩き落とすなど、攻防に大変優れている武術だそうです

演武会では、槍合わせの型が披露されました。構えてからの突きや滑らかに打ち落とす動きなど、無駄がない、流れるように美しく力強い演武でした。

11月以降も、奉納演武会が予定されていますので、お時間があれば、古の武道をご覧になってはいかがでしょうか?
次回は、柳生新陰流兵法の演武と一緒に行われるようです。

※ 第60次式年造替奉祝 柳生新陰流兵法・宝蔵院流槍術  春日大社奉納演武会
日時 : 平成28年11月26日(土)10:00~
場所 : 春日大社 林檎の庭
※ 春日若宮「おん祭」柳生新陰流兵法。宝蔵院流槍術奉納演武
日時 : 平成28年12月17日(土)14:30~
場所 : 「影向の松」前
詳しくは宝蔵院流槍術 行事予定・報告ページをご覧ください

また、柳生新陰流にかかわってご紹介したいのが
「 歴女・刀剣女子にオススメ!400年前の剣術が息づく里「柳生」体感ツアー です。
日帰り、昼食付のバスツアーで、日本刀の工房見学、柳生家の菩提寺の訪問、日本刀、手裏剣を実際に使用しての「忍術体験」ができます。実施日、料金は奈良市観光センターホームページに掲載されていますので、ぜひご覧ください。
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