社長講演会がありました

2017年4月17日、近鉄奈良駅5Fのクラブツーリズム(株)奈良センターで、「刀鍛冶から刃物屋になるまで」と題し弊社社長 柳澤が講演会を行いました。

今回のブログでは、講演会の様子をご紹介します。

まずは会場になったクラブツーリズム奈良センターさんの様子です。

クラブツーリズム奈良センター
クラブツーリズム奈良センター カフェスペース、レンタルスペースがあります
クラブツーリズム奈良センター
大きな窓の向こうには、若草山が見えるとても気持ちのいいスペースです。

※クラブツーリズム奈良センターさんでは、フラダンス、歴史講座、イタリア語などなど、色々な講座を開講されています。ご興味のある方は、ぜひクラブツーリズムさんのHPをご覧ください。

それでは、今回の講演会の内容です。

【講演の内容1 社長による講演会 ~ 奈良の刀鍛冶がアメリカで一流の包丁ブランド確立した理由(概要)】

講演会の様子
講演会の様子

その昔、奈良で玉鋼(刀の材料)が産出され、刀鍛冶が活躍していました。そんな中で鎌倉時代後期、弊社の祖 包永が刀づくりにこだわり、国宝にもなった太刀を作成しています。

太刀 包永
国宝 太刀 包永

弊社では、明治になり帯刀が禁止され、「包丁」をつくるようになった後も、包永の「いいものを作りたい」という思いを大切に、職人の手による、職人技にこだわり高品質なものを作り続けてきました。

20年前(1997年)にはニューヨーク支店を開き、アメリカで活躍されている料理の鉄人にも出演された森本正治さんをはじめ、アメリカのトップシェフの方々に使っていただいています。
なぜアメリカで、日本で作った弊社の包丁が受け入れられたのか・・・・・それは、アメリカでは、古いものを大切にする気風があり、古くから続く包永の刃物づくりの思い・技術が理解されたからです。

今までに、大量生産で製造・販売するというお誘いもありましたが、それらはお断りし、菊一文珠四郎包永は、職人の手作り、職人技にこだわり「良いもの」を作り続けています。また、これら先代の教え・こだわりを次世代に引き継いでいくことが私の役割だと思っています。

菊一文珠四郎包永の包丁
菊一文珠四郎包永の包丁

【講演の内容2 包丁の製造工程のご説明】

職人が、手作りでつくる包丁製造の様子ご説明しました。実際の作業を見ていただきたかったのですが、今回は、会場の都合で「炎」が使えないこともあり、職人による「銘切り」を見ていただきました。

Engraving on Japanese knife at Kikuichi #engraving #knife

菊一文珠四郎包永 Kikuichi Cutleryさん(@kikuichi.cutlery)がシェアした投稿 –

【講演の内容3 研ぎの実演】

購入された包丁は、定期的にメンテナンスをすると、切れ味が長持ちします。講演会に参加していただいた方々には、実際包丁研ぎを体験していただきました。

研ぎの準備の様子
研ぎの準備の様子 砥石を置く台と包丁を準備しました。砥石は水に浸しています。

砥石をセットして、まずは、研ぎ方のご説明です。

研ぎの様子
研ぎの説明 皆さん真剣に聞いていらっしゃいました。

さあ、実際に研いでみましょう
職人さんの説明を聞きながら、質問しながら進めます

研ぎ2
研ぎの様子 最初は戸惑っていらっしゃいましたが、とてもお上手です!!
研ぎ
研ぎが終わって、包丁はピカピカになっていました

お忙しい中、多くの方々に講座に参加していただき、ありがとうございました。これからも、菊一文珠四郎包永は、職人技を生かし、丁寧に刃物づくりを行っていきます。

菊一文珠四郎包永 本店は、奈良公園若草山麓に店を構えております。東大寺や春日大社など、奈良公園にお越しの際は、是非お立ち寄りください。

本店
本店
本店の様子
菊一文珠四郎包永 本店

奈良の見どころ その33 平城京跡

今回は、これからのアウトドアの季節にお勧めの「平城京跡」のお話です。
平城京は、710年(和同3年)に藤原京から遷都し、長岡京遷都までの74年間日本の都だったところで、唐の長安などを参考に碁盤目状に整理された、当時では近代的な都市だったようです。
今は、近鉄西大寺駅と新大宮駅にはさまれた、広々とした公園(甲子園球場の約30個分)として、一部が開放されています。

奈良公園とは違い、鹿さんがいないのでちょっと寂しいですが、お弁当を広げゆっくりくつろげます。我が家ではピクニックでよく利用しています。

 

おすすめポイント1  多くの遺跡が復元されています。
昔の都だった平城京跡では、今も発掘調査が進められていて、それらにもとづき色々な建物が復元されています。

●大極殿(平成22年 復元)(無料)

平城京の中で最も重要な建物で、即位の儀式や元旦の朝賀には、天皇の玉座が置かれた場所です。
間口44m、奥行20m、屋根の高さ27mで、平城京の中で最大の建物です。

●朱雀門(平成10年 復元)(無料)

平城京の正門に置かれた門です。
間口25m、奥行き10m、高さ22m二重の屋根でとても立派です。

●東院庭園(入園無料)

「続日本紀」にある「東院」にあたるそうで、東西80m、南北100mのお庭です。池と建物が中央に配置され、日本庭園の原型ともいわれています。

おすすめポイント2 歴史の解説が充実しています
平城京跡の要所要所に、解説ボランティアの方が、いらっしゃいますので、色々とお話を聞くことができます。

また、スマートフォンをお持ちの方用に、歴史のガイドをしてくれる「奈良平城京歴史ぶらり」というアプリも公開されています。

1300年前の平城京の地図や、主要な場所の詳しい説明、漫画で歴史を学ぶなどなどお面白いアプリです。
「庶民の生活」「貴族の生活」などの再現動画があって、その時代の平城京の様子がとても分かりやすくなっています。

アプリのダウンロードについては、平城京跡情報サイト「平城京跡Quick Guide」右下の「リンク集」からお進みください。

おすすめポイント3 自然が楽しめます。

これからの季節、咲き誇る桜や美しい新緑やいろいろな小鳥たちなどを見ることができます。
奈良文化財研究所の「なぶんけんブログ」では、平城京跡の様子を掲載されています。今は、桜の開花状況を知ることができますよ。

野鳥
2017年4月上旬、平城宮跡を散策していると、近くまで寄ってきてくれました。

 

おすすめポイント4 楽しいイベントが企画されています。
平城京では、5月3日~5日の3日間、「平城京天平祭」と題し、イベントが行われます。天平行列、鷹狩り、茶会、スタンプラリーなど楽しい企画が盛りだくさんです。
詳しくは 奈良県平城宮跡事業推進室ホームページの新着情報「2017年03月24日 「平城京天平祭」を開催します!」をご覧ください。

天平の衣装
奈良の町では、天平衣装体験用の衣装が展示されていました。色鮮やかです。

また、今年は、阿倍仲麻呂遣唐1300年ということで、色々な企画が予定されています。
阿倍仲麻呂のムービーも作成されていて、シュッとしたイケメンが主役です。ぜひご覧ください。
「阿倍仲麻呂“遣唐”1300年」公式ホームページ 

ゆっくりピクニックで過ごすもよし、イベントで盛り上がるのもよし、悠久の歴史を感じるもよし・・・・。

ぜひ平城京にいらしてはいかがですか?

平城宮跡へのアクセス、詳しい情報は、以下のサイトをご参照ください。
平城宮跡情報サイト 平城宮跡 Quick Guide
国営平城宮跡歴史公園