奈良の秋の味覚

秋の味覚といえばどんな食べ物を思い出しますか?松茸、栗、梨、柿、ぶどう、などいろいろありますね。

なかでも奈良の秋の味覚は何と言っても柿なんです。

「柿くえば鐘が鳴るなり法隆寺」   正岡子規

という句は正岡子規の詠んだ句のなかでも最も有名な句と知られています。この句の中に出てくる柿は大和名産の『御所柿』という柿だそうです。この柿は甘柿の原種といわれていますが環境の変化などで実が落下しやすく、栽培が難しい品種らしく現在ではほとんど残存していません。私は二年前に実際に売られている『御所柿』を購入したことがありますが、その甘さに驚きました。お砂糖が高価なものだった時代、甘いものへの憧れは柿だったと、あるグルメ漫画に描かれていました。この柿を食べたときこのお話を思い返してしまいました。熟した柿の甘さは果物の中でもダントツですものね!現在、ほとんど栽培されていないこの柿ですが、御所柿を復活させようと栽培に取り組む動きがあるそうです。いつか売り場に並ぶ姿が見られるようになるかもしれませんね。

ところで、奈良で柿を使った食べ物といえば、柿の葉寿司があります。柿の葉には殺菌効果があるので、冷蔵庫のない時代に鯖寿司が痛まないように、柿の葉にくるんで保存しました。柿の葉をクルクルッと剥いたとき、ふわっと柿のいい香りがただよいます。柿の葉は一年保存するために塩漬けにされるそうですが、秋の頃はそのまま使うので緑鮮やかな葉や紅葉した葉に包んであり、目にも楽しむことができます。柿羊羹、柿葛餅、柿ゼリー、富有柿ラスクなど柿を使ったお菓子もいろいろあります。なかでも富有柿ラスクは奈良西吉野の富有柿をペースト状にしてラスクに塗布したお菓子です。ラスクは各社折々のものが販売されていますが奈良地産と呼べるものはごくわずかです。サクッとほの甘い柿ラスクは日本茶にも紅茶にもよく合いますよ!小袋タイプになっておりますのでご近所さんへのちょっとしたお土産にも良いですね。

行楽の秋、奈良観光のお土産に富有柿ラスクはいかがでしょうか。

菊一包永本店菊一グループ(漬菜栄吉、ならや東大寺、ならや西大寺、JRならみやこ路)菊一包永オンラインストアで販売しております。どうぞご利用ください。

奈良町に行って来ました

先日東京から友人が遊びに来てくれました。奈良を案内して欲しいとのことなので、1日目は東大寺、興福寺、春日大社、奈良公園と、ザ・奈良を案内しました。

2日目はどうしようかと思っていると、彼女の方から奈良町を案内して欲しいとの要望があったのでのんびり歩く奈良町へ…

近鉄奈良駅から東向商店街を抜け、メディアでも有名な高速お餅つきを見て餅飯殿商店街へ…餅飯殿商店街は奈良町の入り口です。

この通りには骨董品屋さんが何軒かあり、もしかしたらお宝に出逢えるかもと友人は必死!(笑)江戸時代?らしい藍の生地を購入していました。私もついつい釣られて切子のグラスを買ってしまいましたが…。可愛い和小物のお店や行列のかき氷屋さんを眺めながら商店街を抜けると

古い街並みにタイムスリップしたような格子の家が立ち並んだ界隈に、家の軒下には赤いころんとした人型の人形がいくつもぶら下がっているのを見かけます。これは奈良町にある庚申堂の青面金剛さまのおつかいで、身代わり申というものです。身代わり申はその家に住む人の数だけ吊るしてあり、家にくる災いを防いだりする厄除けの意味があるそうです。

奈良町からくりおもちゃ館、800年続く菊岡漢方薬局、(見るだけでも価値あり)

ならまちにぎわいの家、吉田蚊帳、等々、奈良の蚊帳ふきんは昔からあったのですが、最近は白いふきんだけではなくてオシャレな色や蚊帳のストールなども売られるようになり、お手頃な価格ということもあってお土産にぴったりなのです。友人は自分用にストール、お土産にふきんを購入していました。そこから少し行くと世界遺産の元興寺へ、

元興寺は南都七大寺のひとつで蘇我馬子によって開かれた法興寺(飛鳥寺)が前身で飛鳥の地より現在の地に移転して元興寺となりました。昔は広大な敷地を有していましたが、現在では極楽堂と禅室が残っているだけとなっています。静かな元興寺を観光して、大乗院庭園の方へ、途中には猫カフェ、ドッグカフェ等も、あって時間があれば入ってみたいな〜と思いました。

ちょっぴり疲れてきたので、大乗院庭園をさらっとみて

ちょっと休憩です。10月になっても暑い日が続いていてかき氷が食べたいと思い人気店へ

冷たいかき氷でクールダウンするとまだまだ元気な友人が
般若寺のコスモスを見に行こうと言い出しました。足も疲れてきたので近鉄奈良駅からバスに乗り般若寺へ

国宝の楼門は堂々としていて立派です。

別名コスモス寺と呼ばれている般若寺はちょうどコスモスが満開で、友人は秋晴れの奈良観光を堪能することができたと喜んで東京へ帰りました。