奈良の見どころ その30 東大寺 修二会(お水取り)

奈良は、古くより人々の幸せを願う場所として、祈りがささげられてきました。

奈良の夜景
二月堂から見える奈良市の穏かな夜景。左が良弁杉、中央が大仏殿

天平勝宝4年(752)より絶えることなく続けられてきた修二会(お水取り)本行が、今年も3月1日から14日までの間、二月堂で行われます。

修二会は、私たちが日常犯している様々な過ちを、練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる僧侶の方々がご本尊の前で、懺悔(ざんげ)し悔い改め、人々の幸せを祈ってくださる行事です。詳しくは東大寺 修二会のページで

今年は、3月1日(本行初日)に、二月堂に行ってきました。

お松明
2017年お松明 舞台の上だけでなく、二月堂へ上がる階段にもお松明の炎が見えます

19時、荘厳な鐘の音を合図に、お松明が点火され、お松明と共に次々と、練行衆の方々が本堂に入られました。

お松明は、二月堂に上堂する練行衆の道明かりとして、これから3月14日まで毎日あげられ、このお松明の火の粉を浴びると、無病息災にご利益があるといわれています。

練行衆の方々が二月堂に入堂された後、行法が始まります。下堂されるのは、午前1時から午前4時半頃までとのこと。毎日の行法に加え、特別な行法を行われることもあり、大変なお勤めです。
修二会中に行われる行法は下記ページからご参照ください。

東大寺ホームページ  修二会中、毎日行われる行法

二月堂そばには、次回分のお松明が準備されていました。人と比べてみると、とても大きいですね。

使用前のお松明
お松明は14日まで毎日あげられます。

練行衆の方々が入堂されるのをお見送りしたあと、二月堂を後にしました。

帰り際の東大寺参道脇の様子です。
夜暗くなっても、鹿さんは、相変わらずのんびりしていました。

夜の鹿
奈良公園の夜 おうちに帰らなくていいのかな?

東大寺での修二会(お水取り)もはじまり、少しずつ春が近づいています。
ぜひ、奈良にお越しになりませんか?


東大寺の修二会(お松明、お水取り)は、大変な混雑が予想されます。東大寺HPの「注意」等をご覧になって、お気をつけてご参拝ください。
東大寺公式ホームページ
Topics(交通規制のお知らせ)、 修二会 注意事項

お松明の際は、カメラのフラッシュは禁止になっています。練行衆の方の目が眩み、転倒する恐れもあり大変危険なのだそうです。
お松明が始まる前に、カメラのフラッシュを使わないでくださいとアナウンスがあるのですが、そこで慌てて、お持ちのカメラ、スマートフォンの設定をしようとして、どうしていいかわからないと焦る方が、例年いらっしゃいます。事前にお手持ちの機器の操作方法を確認されるのをお勧めします。