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今年も正倉院展が始まるよ

今年も奈良国立博物館で、第71回 正倉院展が開催されます。今回は天皇陛下の御即位を記念して、宝庫を代表する宝物、正倉院宝物の成り立ちと伝来に関わる品々が展覧されます。

第71回正倉院展

さて今回出陳される品々の中に『鳥毛立女屏風(とりげりつじょのびょうぶ)がありまずが、天平美人として名高いこの屏風は第一扇と、第二扇があり、今回第71回では第一扇が公開されます。

鳥毛立女屏風・第一扇
鳥毛立女屏風・第二扇

 

第二の方は、第51回に公開されております。正倉院の宝物品は約1300年前の品々が多く、これ程年月の過ぎた品々がこの保存状態で収められているというのは、大変驚異的なことだと世界的に認められているそうです。さてこの正倉院展ですが毎年一度20日間だけ公開される特別展ですが、世界中の特別展覧会の中でも集客数が世界NO1だそうです、しかも毎年毎年です!なぜこのように毎年世界NO1になれるのか?それは先程の内容に少し戻るのですが、保存状態を守るために、10年に一度しか同じ品を出さないとされているからなのです。宮内庁 正倉院のホームページに記載されている宝物数1,111点(北倉260、中倉411、南倉440)、毎年40数点出陳されているので、ほぼ同じ内容になる事は無いと思われます。これも世界NO1になる理由ではないでしょうか。

第60回正倉院展ポスター

今、奈良国立博物館の地下1階で「平成をふりかえる」として正倉院展ポスターを11月17日(日)まで無料展示してしております。平成時代のポスターを懐かしみ、令和の時代の幕開け、第71回正倉院展で正倉院宝物の精髄を味わってみませんか。

会期  令和元年     =    10月26日(土)〜11月14日(木)

会期中無休   開館時間 : AM9:00 〜PM6:00 (金・土・日・祝はPM8:00まで)*入館は閉館の30分前まで

宮内庁 正倉院          

奈良国立博物館

Wikipedia参考

奈良の夏の定番.なら燈花会

すっかり奈良の夏の定番となりました、なら燈花会が8月5日(月)〜8月14(水)の10日間、8つの会場で今年も開催されます。広大な奈良の、緑溢れる奈良公園周辺に、2万個のろうそくが灯されます。令和最初のなら燈花会どんな見どころがあるか、少しご紹介させていただきます。

(春日野園地)  東大寺南大門横に拡がる芝地に燈花会の燈が、まるで花畑のようにともされます。燈の向こうには、ライトアップされた東大寺大仏殿の鴟尾が金色に輝いています。

(浮雲園地)  天の川をイメージしてロウソクを配置されたこちらの会場では、毎年祈りを込めて灯りを灯す『一客一燈』に参加できます。ハートの燈が可愛くてカップルにぴったりです。

(浅茅ヶ原)  竹のオブジェを配した此方の会場は木々の間に灯された灯りとオブジェが幻想的な陰影の美しさを醸し出して古の都を彩ります。

(浮見堂)  鷺池の周りと浮見堂に配された灯りが暗闇の中に浮見堂を浮かび上がらせ、水面にはキラキラと星のように灯りが写りその儚い美しさを際立てます。

(猿沢池・五十二段)  采女伝説の猿沢池周りと、北側五十二段の階段にも燈花会が灯されます。猿沢池南側からは池の向こうにライトアップされた興福寺・五重塔が写りこみとても美しいです。

(春日野国際フォーラム 甍〜I・RA・KA〜)  建物前ではフードコンテナとcafe がオープンします。建物中庭ではロウソクの灯りとインタラクションされた樹木ライトアップがキラキラ拡がります。

他にも興福寺、奈良国立博物館、東大寺、春日大社もライトアップされます。

毎年来られる方、初めて来られる方も悠久の時が流れる古の都、奈良の夜にお越し下さい。

なら燈花会

 

春日祭に行きました

春日大社にはいろいろなお祭りがあります。なかでも重要なお祭りが一月御祈祷始式、三月春日祭、十二月春日若宮おん祭りです。三月十三日は春日祭です。春日祭(申祭)は春日大社の例祭でその始まりは社伝では第五十五代文徳天皇の嘉祥三年(千百余年前)といわれていますが、それ以前にも奉仕されている史実があります。第五十六代清和天皇の貞観元年には庚申の夜に斎行され、それからは春二月冬十一月を祭日と定められました。これが申祭りの名のおこりであります。春日祭は奉られる濁酒の醸造始の神事です。春日祭は一般には非公開のため詳しくはご紹介出来ませんが、少し写真でご覧いただきます。

春日祭には天皇家よりの勅使御一行が来られます。勅使が来られる前に宮司以下神職によって御本殿の扉を開き奉るお祭りをされます。扉が開かれた後は二の鳥居前にて勅使をお迎えになられます。勅使一行はとりどりの装束を身に着けられ参勤されます。装束は華やかで中でも勅使の装束は縫腋の束帯というもので、長い裾を引いていてとても雅なものでした。始めに祓戸神社にて神饌をお供えし勅使のお祓いを祈願します。

勅使御一行お迎え

勅使祓戸神社参拝、

勅使御一行

勅使自らが神饌を担ぎ御本殿にお供えを奉ります。このように勅使自らが担ぐというのは他では見られない大変珍しい事だそうです。

神職がお供えのお神酒をご神前までお運びになられます。

御馬は神殿前、林檎の庭を三回引き綱に引かれながら廻ります。昔は8回廻ったそうですが、現在は3回になっているそうです。神殿前の階段は幅が狭く急なため馬は降りにくく、上手く降りられると皆ほっとしました。次に直会殿にて神職より勅使、辨代に饗膳お神酒を差し上げる直会の儀が行われました。その後は大和舞の奉納です。

この後勅使、辨代は位階.氏名の書かれた見参を受け取りご覧になります。ここはよく見えなかったのですが、真綿を左肩に受けられて拝舞の作法というのをされています。勅使御一行が退下された後は御扉を閉じ春日祭は終了しました。

春日大社は20年に一度執り行われる式年造替も終え御本殿は朱色鮮やかで大変美しくなりました。さらに今年は御創建1250年を迎えられたという事で大変おめでたく、それを記念して『春日大社のすべて』という特別展を奈良国立博物館で4月14日(土)~6月10日(日)の日程で開催されます。ご興味のある方は是非とも足をお運びになられてはいかがでしょうか。

奈良国立博物館、特別展 春日大社のすべて

直会にいただいた濁酒は発酵させただけの米麹の残ったお酒です。未発酵のお米は甘く口当たりの良いお酒でついつい飲みすぎてしまいますね。

参考:春日大社ホームページ